アクアリウム(水草レイアウト)用の水槽はどれがいいのでしょうか?
ペットショップやネットショプの商品を見てみると、同じサイズの水槽でも黒いふちが付いたものや、ふち無しのもの、角が曲面になったものなど、いろいろが種類があることに気づくと思います。
いざアクアリウムを始めよう!と思っても迷ってしまいますよね?
今回は、そんな水槽の選び方を紹介します。水槽選びの参考にしてみて下さいね。
目次
1.水槽のサイズについて
アクアリウムでよく使用される水槽を大きく分けると「規格水槽」「スリム水槽」「キューブ水槽」に分類されます。
規格水槽
水槽にはメーカー共通で横×奥行き×高さの標準的な「規格」が決まっています。
「メーカー共通で規格が決まっている=照明器具やろ過装置などを使いまわせる」ため、初めて水槽を買う方はこの規格の中からサイズを選ぶことをオススメします。
下の表が一般的な水槽の規格、総重量、水量の一覧です。
種類 | サイズ | 重量 | 水量 |
30cm水槽 | 横30×奥30×高30 | 25kg | 13ℓ |
45cm水槽 | 横45×奥30×高30 | 38kg | 32ℓ |
60cm水槽 | 横60×奥30×高36 | 60kg | 65ℓ |
90cm水槽 | 横90×奥45×高45 | 166kg | 182ℓ |
120cm水槽 | 横120×奥45×高45 | 219kg | 243ℓ |
この中でも、最も流通量が多く、アクアリウム界でも主流となっているのが「60cm水槽」です。流通量が多いため安価に手に入りやすく、照明器具などの外部器機も非常に充実しています。
ちなみに私は最初に「25cmキューブ」という非常にビミョーなサイズの水槽を購入した為、外部機器を探す際に苦労しました。(汗)
スリム水槽
規格水槽の「奥行き」「高さ」を短くしたものがスリム水槽です。
設置場所の都合上、規格水槽では「大きすぎて設置できない…」「重すぎて床の補強が必要…」といった問題を横幅は変えずに、解決してくれます!横幅は規格水槽と同じであり、外部機器も規格水槽のものを使用することが可能です。
奥行きと高さはメーカーによって統一はされていませんが、以下にサイズの一例を紹介します。
種類 | サイズ(cm) |
45cmスリム水槽 | 横45×奥20×高22 |
60cmスリム水槽 | 横60×奥20×高26 |
90cmスリム水槽 | 横90×奥30×高36 |
120cmスリム水槽 | 横120×奥30×高40 |
横幅は規格水槽と同じですが、奥行きと高さが短い為、規格水槽に比べレイアウトの難易度が上がります。また水量も少ない為、水質維持の難易度も上がってしまいます。
またレイアウトに慣れてくると、だんだん物足りなくなってきて、結局規格水槽に買い換えたという方も多いようです。よって、設置場所に問題がない限りは規格水槽をおすすめします。
キューブ水槽
キューブ水槽とは、その名の通り「横幅・奥行き・高さ」が全て同じ寸法の立方体の水槽のことです。立方体の見た目がオシャレでインテリアとしても映えます。
キューブ水槽の中でも、一番スタンダードなサイズは30cmキューブ水槽です。同じ幅の規格水槽より水量が多い為、水質も安定しやすいことや、30cm規格水槽の照明器具等が流用できるのもポイントです。
主なサイズは以下のとおり。
種類 |
20cmキューブ水槽 |
25cmキューブ水槽 |
27cmキューブ水槽 |
30cmキューブ水槽 |
45cmキューブ水槽 |
水槽のサイズによるメリット・デメリット
水槽のサイズが大きくなるほど…
メリット
- 水質が安定しやすい
- 室温の影響を受けにくい
- 迫力のあるレイアウトができる(レイアウトの幅が広がる)
デメリット
- 外部機器含め購入コストが高い
- 重量がある為、設置場所が限られる
- メンテナンスの手間がかかる
といったメリット・デメリットがあります。特に、重量に関してはメンテナンスのしやすさに大きく影響してきます。例えば60cm規格水槽の重さは10kg程度ですが、90cm規格水槽になると40kg程あります。40kgともなれば一人で持つことも困難ですし、また設置場所の選定にも影響してきますので、よく検討してから導入しましょう。
初心者におすすめのサイズは?
管理のしやすさとコストパフォーマンスの観点から60cm規格水槽をおすすめします!
2.水槽の素材について
アクアリウム用の水槽として一般的に使用されている水槽の素材は以下の2種類です。
- ガラス
- アクリル
ガラス水槽の特徴
ガラス水槽にも数種類あり「枠あり水槽」「フレームレス水槽」「曲げガラス水槽」といったものがありますが、現在の水草レイアウト水槽の主流となっているのは「フレームレス水槽」です。
枠あり水槽は強度は強いのですが、どうしても枠部分が目立ってしまい、水景の邪魔をしてしまいます。また、曲げガラス水槽は正面から見た時に、角の曲げガラス部分の水景が歪んで見えてしまうことから、水草レイアウト水槽としては敬遠されがちです。
フレームレス水槽はガラス板をシリコンで接着したシンプルな見た目をしており、水草レイアウトを楽しむには一番適した水槽と言えるでしょう。見た目もスタイリッシュです。
ガラス水槽には下記のような特徴があります。
- 傷がつきにくい
- 透明度が高い
- 透明度が経年変化しない(低下しない)
- 変形しない
- 衝撃に弱い(割れやすい)
- 重い
アクリル水槽と比較すると透明度は劣りますが、傷がつきにくく、アクリル水槽のように透明度が経年変化しない事、また小型〜中型であれば価格もガラス水槽の方が安価に手に入るため、ガラス水槽が主流となっています。
アクリル水槽の特徴
アクリル水槽には以下のような特徴があります。
- 傷がつきやすい
- 透明度が非常に高い
- 透明度が経年変化する(低下する)
- 衝撃に強い(割れにくい)
- 軽い
アクリル水槽は非常に透明度が高い事が特徴ですが、ガラスと比較し傷がつきやすく、経年変化により曇ってしまいます。
しかし、衝撃に強く割れにくいことや、120cmを超えるような大型の水槽になると、ガラス水槽より価格が安くなる為(逆に120cm以下になると高い)大型魚の水槽に使用される事が多いです。
初心者におすすめの素材は?
水草レイアウト水槽をやるのであればフレームレスの「ガラス水槽」がおすすめです!
3.品質について
いざ水槽を購入しようとした時に、同じサイズのオールガラスのフレームレス水槽でも、大きく価格が違うことに気づくと思います。
この価格の違いは、主に「ガラス透明度」とガラスを貼り合わせている「シリコンの処理」の違いです。特に透明度に関しては、見栄えに影響します。
水槽のガラスの断面を見ると緑がかったような色をしていますが、安価な水槽は色が濃く、透明度が高い高価な水槽の方は色が薄くなっています。ぱっと見で明らかな違いがわかるほどではありませんが、2つ並べて見た場合は違いがわかるでしょう。
シリコンの処理に関しては、安価な水槽はシリコンが厚く盛ってあり目立ちます。逆に高価な水槽はシリコンが薄く丁寧に処理されています。シリコンは厚いと目立ちますが、強度は増しますので、これをメリットと取るか、デメリットと取るかは人それぞれです。
4.メーカーと価格帯について
人気が高い60cm規格水槽と30キューブ水槽について、メーカー別・商品別に価格を比較してみましょう。
60cm規格水槽のおすすめ商品
メーカー | 商品名 | 参考価格 |
ADA | キューブガーデン・スペリア | ¥250,000 |
プレコ | グラシア スタンダード | ¥10,000 |
ADA | キューブガーデン | ¥9,000 |
ADA | キューブグラス(Do!Aqua) | ¥6,400 |
コトブキ | レグラス フラット | ¥4,980 |
アクロ | 60N | ¥3,825 |
エーハイム | グラス水槽EJ-60 | ¥3,710 |
こうやって見ると、 ハイエンドとローエンドの商品には大きな価格差がありますね。(特にADAのキューブガーデン・スペリアは目ん玉飛び出そうな価格!)
ちなみに、エーハイムのEJ-60でも作りはしっかりしていますし、初心者の方が水草レイアウトを楽しむには必要十分かと思います。
私も初めて買った60cm規格水槽はEJ-60ですが、いまだに現役で活躍していますよ!
5.初心者におすすめの水槽は?(まとめ)
初心者が最初に買う際におすすめの水槽はズバリ!
60cm規格水槽(設置場所に制限がある場合は30cmキューブ水槽)素材はガラスのフレームレス水槽
です!
60cm規格水槽か30cmキューブ水槽であればある程度水槽がある為、水質管理やメンテナンスもしやすいのでオススメです。品質については、財布と相談しながら検討してみてください。水槽は一度購入するとなかなか捨てることもないので、予算に余裕があれば高品質なものを最初から購入するのもアリかと思いますし、とりあえず低予算で始めようと言う方も、安価な水槽で十分楽しめると思います!
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